「君の名は。」にみる夢のはかなさと現実に、自分の思いが強すぎたのではないかと感じた。

新海誠監督の「君の名は。」が全国公開されています。満員御礼が続いており、その人気を客足が物語っていますね。今回の記事ではネタバレをなるべく防ぎながら、映画のストーリーとそして普段見る夢、そしてそれに対する思いについてまとめてみました。

君の名は。のあらすじ wikipediaより

1200年ぶりという彗星の接近が1か月後に迫ったある日、山奥の湖を囲む糸守町[注 1]に暮らす女子高生の三葉は、自分が東京の男子高校生になった夢を見る。日頃から東京に憧れを抱いていた三葉は、夢の中で念願だった東京を満喫する。一方、東京で暮らす男子高校生の瀧も、行ったこともない山奥の町で自分が女子高生になっている奇妙な夢を見ていた。

wikipediaより

今でもたまにみかけますが、見たい夢を見る方法っていろいろありますよね。夢は睡眠が浅い状態の時に見るものだとか、情報を整理するためにみるものだから、寝る前に1日の出来事について整理しておいた方が良いとか。

調べてみると結構ありました。

僕は昔嫌なことを考え事していたときに、そのまま眠ってしまい、そのことが夢の中でも繰り返されて大変嫌な気分で目が覚めたことがあります。それくらい、寝る直前の記憶は夢の内容に左右するんですね。仕事で疲れてきて、そのまま眠ってしまうと、仕事の夢を見るのもそのためだと思います。

昔みた夢の内容は忘れていますか

「儚い」とかいて、はかない。にんべんに夢とかきます。辞書には「頼みにできる確かなところがない。淡くて消えやすい。」と書かれています。つまり、夢のようにぼんやりしていて消えやすいものだということでしょう。皆さんは夢の内容を覚えていますか。結構忘れているという人多いのではないでしょうか。

僕は結構覚えているんです。僕は1日の内容を仕事の帰り道や食後などに頭の中で振り返ります。あのときこうした方が良かったのではないか、あの出来事は最高だったなと。そのため、他人とした会話や出来事について、結構細かく覚えています。良くそんなこと覚えているなと驚かれるくらいです。夢も例外ではありません。この夢は素晴らしい夢だったなという内容はしっかりと覚えています。

なぜ、僕は夢を覚えているのか、どのような夢を覚えているのか。それは「質感がある夢」なのです。

 

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脳が表現する未経験の質感

梶井基次郎の檸檬という小説を読んだことがあるでしょうか。そのなかで、「レモンエロウの絵具をチューブから搾り出して固めたようなあの単純な色も、それからあの丈たけの詰まった紡錘形の恰好かっこうも。」という一節があります。この文章を読んだときに、檸檬を手にとって、重さや香りが頭の中で再現された人はどれくらいいるでしょうか。実際に触ったことがない人が、この一節を読んでそこまで再現される人もいるはずです。

脳は実際に体験したことがない事柄も、これまでの経験をもとに再構成し、質感を伴った想像に変化させることが出来るのです。だから、小説を読むだけで興奮したり、ラジオを聞くだけで悲しくなったりするのでしょう。

僕の夢も、経験したことがない行為や体験を、質感を伴って僕に経験をさせてくれました。そう、あのキスでさえも。中学生時代に体験したキスの夢は、今思い出しても大変リアルで想像を越え、今でも興奮するくらい良い夢でした。

このように、自分が望んだ夢という体験は、年数を重ねても思い出し、記憶として残り続けるものなのです。

君の名は。の夢は本当に覚めるのか

僕は思い続けたもの、思い出し続けたもの、記憶に衝撃を与えたものは、忘れにくいものだと考えています。センター試験の古文では565という古文単語の本ばかり勉強してました。「をさをさ」という古文単語には「ほとんど。あまり。めったに。なかなかどうして。」という意味があります。これを565では、をー!さお30cmめったにいない。というゴロでおぼえます。古文を勉強していて、をさをさが出てくるたびに、このゴロを思い出しますし、センター試験を勉強しなくなった今でも覚え続けています。

好きな女の子との夢、特殊な経験、そして相手と会いたいという気持ち。そういう想いが強ければ強いほど、僕は忘れないと思うし、名前なんてなおさらではないかなと思いました。

あなたの覚えている最高の夢はなんですか?

ABOUTこの記事をかいた人

救命センターの看護師。英国型のナーシングホームをやりたい。アロマなどを用いて西洋医学一辺倒ではないケアを提供することが目標。学園祭で講演会を1人で企画運営し成功させた。アトピー性皮膚炎の患者指導も研究している。