自分自身をさげすむことにより、肯定を得ようとする人たちがいます。その人たちの目的は、あなたを無意識のうちに自分自身のレールの上に載せて、共感を得ようとしているに過ぎません。あなたが気をつかってさげすみを否定してあげれば上げるほど、あなたは気がつかない間に精神的な負担が積み重なり、自己嫌悪に陥ります。それはビジネスの世界でもいえることです。今回は、ストレス解消法によりその対処が違うこと、そして相手に伝わる謝罪の方法と、衝動買いを防ぐポイントについて解説します。
遅刻やミスをしたときに、こんなこといわれたことありませんか。
仕事やプライベートで相手がミスをしたときに、相手から謝罪をされることはあると思います。謝罪をしないようないヒトとはつきあわない方が良いですね。謝罪は、自分自身の相手への怒りを沈める効果があります。しかし、謝罪は何も解決策にはならない、具体的な提案をしなさいと感じる人もいるでしょう。それは、ストレスの解決方法がお互いに違うため生じる問題といえます。
ストレス解消の方法として、大きく分けて2種類あると言われています。それは情動型と問題解決型です。情動型は怒りなどの感情をぶつけたり、やけ食い・やけ酒など食欲にぶつけたりすることで解消するタイプです。問題解決型は、ストレスの原因を論理的に分析し、再発防止策などを考えることにより解消するタイプです。
情動型のストレス解消法
情動型のストレス解消法を行っているヒトに陥りがちなのは、ストレスがたまるとやけ食い・やけ酒・散財をしてしまい、自分自身を傷つけるパターンです。これが、スポーツや旅行など、健康被害を生じさせないものに変更すれば、そのような罠に陥らずに済むのですが、長年培ってきた方法をかえることは難しく、その罠からだっすることが出来ず、苦しんでいる人も多くいます。
相手が何らかのミスをしたときに、もっと謝れ!土下座しろ!と怒りをあらわにしてしまうのもこのタイプの特徴です。自分自身のストレス、怒りを感情にまかせて解決しようとするところですね。
問題解決型のストレス解消法
問題解決型のストレス解消法は、情動型のストレス解消法とは大きく異なります。やけ酒ややけ食いが、自分自身のストレスを解消させず、それらを行ったとしても、むなしくなって自己嫌悪に陥るだけなのです。どうしてそのストレスを感じているのか、どうしたらそのストレスを感じずに済むのかを考え、それを実行することにより、そのストレスを解消することが出来ます。
そのため、相手が何らかのミスをして謝罪をしてきたとしても、問題解決型のストレス解消法の方にはなんら問題解決にもなっておらず、あまり意味をなしません。いくら謝っても許してくれない友人や同僚、上肢の方がいた場合それは、あなたに具体的な再発防止策を求めているのかもしれません。
一般的に女性は情動型のストレス解消法、男性は問題解決型のストレス解消法といわれています。相手がどちらのストレス解消法かを見極めて、謝罪の方法や再発防止策を提案するのかを考えるのも1つの方法かもしれません。
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自分をさげすむことによって肯定を得ようとするヒト
周囲の人間を振り回す人の特徴は多々あります。そして、その1つをもってあの人は周りを巻き込むヒトだ、振り回すヒトだと判断することは危険です。しかし、自分の精神衛生を安定させる上で、ヒトと距離感を保つことは重要です。
その中で、自分をさげすむことによって肯定を得ようとする人がいます。例えば、「僕優柔不断だからなかなか決められないんだよね」という一言には、相手への配慮も含まれていますが、「いや、そんなことないよ。私のほうが優柔不断だよ。○○君はしっかりと決められるじゃん」とさげすみを否定されることで「自分は優柔不断ではない」という評価を得ようとする側面があるのです。他にも、「僕イケメンじゃないからモテないんだよね」という残念な発言にも、「そんなことないと思うけどな」と否定されることで、「自分は不細工ではない」という評価を得ようと考えている側面もあります。
気がついたら、自分の意思とは異なる方向に進んでいた
謙遜という言葉があります。自分を下げることによって相手を上げる方法です。しかし、先ほどの例で出てきた、自分をさげすむことによって肯定を得ようとするヒトにとって、あなたを上げる気持ちはありません。あくまでも自分の他者評価を気にしているに過ぎないのです。しかし、相手の発言を否定し肯定的な発言を述べることにより、相手の思い通りにあなたは行動させられ、はじめはそのような気がなくても、最終的にどうして私はあなたについてきたのだろうかと気がつくのです。
これが、周りを振り回すヒトに自分が疲れた時に気がつくタイミングの1つです。
情動型のストレス解消法のヒトの場合
情動型のストレス解消法のヒトの場合、相手がミスを引き起こしたときにミスをされた怒りが先に襲ってきます。自分が納得する程度の相手の謝罪があったときに、はじめて自分は納得できます。しかし、それは根本的な解決にはならず、相手のミスは繰り返される可能性もあります。繰り返されたとき、情動型のストレス解消法のヒトは、「なんでこの人は繰り返しミスをするのだろうか」という新たな怒りやストレスを覚えます。それが、精神的負担を与えてきます。
問題解決型のストレス解消法のヒトの場合
問題解決型のストレス解消法のヒトの場合、相手が論理的に間違えていないことを言っていた場合、それにたいし理解を示します。相手が「次からこのような対策をします」や「自分は不細工だから女性にもてない」という発言に対し、そのような対策で十分だや、相手がかわいそうだから否定をしてあげようという論理です。しかし、自分をさげすむことによって肯定を得ようとするヒトたちは、あなたがそのような形で理解を示すことを本能的に、あるいは作戦的に理解しています。そのため、あなたが理解を示し、相手の道筋に計画通りに進んだときに、あなたは後悔をするのです。
情動型と問題解決型を相手にした謝罪会見の方法
最近、浮気問題で記者会見が多く行われるようになりました。世間の反応も良く、その後の浮気問題が消息されたひとたちや、あまりにも反感を買い、いまだにくすぶっているひとたちもいます。正反対の2つの記者会見をもとに、情動型・問題解決型の視点からどのような違いがあるのか分析しようと思います。
うまくいった謝罪会見とうまくいかなかった謝罪会見
うまくいった謝罪会見
三遊亭円楽さんの不倫問題が週刊誌に掲載されることについて、謝罪会見が行われました。その中で、様々な関係者の方や家族の方に謝罪の言葉一つ一つを述べておられます。最後のネタは、自分自身の仕事である芸事を続けることでこのようなことが起きないようにしていきたいという再発防止策と考えることが出来ます。
うまくいかなかった謝罪会見
ベッキーさんの不倫問題が掲載誌に掲載されることについて、謝罪会見が生じました。主な論旨は、世間を騒がせてしまったことに対する謝罪であり、原因となった相手との関係性はおつきあいをしておらずそのような関係をもってはいなかったというものでした。
終始ベッキーさんからの口からは謝罪の言葉がでてきますが、今後どのような再発防止策を描いていくのかが不明です。そして、追い打ちをかけるように週刊文春による記者会見後の二人のLINE画面が後悔されてしまい、ますます周囲を混乱させてしまいました。
情動型とストレス型で感じる謝罪会見の運命
円楽さんの会見では、多くの謝罪が入りました。これは実際に仕事をしている人たちや会見会場をつくらなければならない人たち、そして一番直接迷惑がかかる家族に対する謝罪がありました。その結果、情動型は一定の満足感を得ることが出来ます。しかし、問題解決型は、「どうせ次もやるんだろう」という批判的な目で見ています。今後はどうするつもりなんだよと。そこを、ネタをすることにより、仕事で頑張っていくという意思表示をしており、「そういうことなんだな」と納得させるだけの材料を提示しています。
しかし、ベッキーさんの解決はどうでしょう。まず謝罪はありました。でも、怒りの深さが違ったんですね。迷惑をかけたことよりも、皆は真相を知りたいという気持ちのほうが強かった。だから、その真相をはっきりとして欲しかった。そしてベッキーは友達にすぎないという情報提示を行った。「本当かよ。」と疑いの目は残るけれど、これにていったん終了。ところが、週刊文集にて、限りなく嘘に近い情報提示がありました。その結果、情動型の知りたい欲求・裏切られたという欲求が満たされず批判の波がつよくなったんですね。問題解決型からみても、これまでの騒動を総括し次への騒動再発について聞いていたのに、ごまかしておいて騒動にならないようにイチャコラしてやろう作戦にしか見えず、ストレスがたまり、この問題に関しては長い時間くすぶったままだったんだと思います。
実はビジネス業界で応用されている手法
疑問を投げかけ、相手の賛同や自分自身の肯定を得る方法は、ビジネス業界で活用されています。自分自身の肯定を得ることは、自分自身の行動や発言も肯定されたという意味であり、「だから買う価値ありますよね」という売り文句につながります。相手が、「確かにその通り」「そんなことはありません、これはいい商品ですよ」という意見や気持ちを引き出すことがそもそもの手法なのです。
情報商材のサイトで最初の一文に注目したことがあるでしょうか。多くは「○○と感じたことはありませんか?」といった、疑問系からはじまっています。それは、相手の肯定を得ることにより、自分は正しいのだという印象を与えるためです。営業マンが相手に対して、疑問を投げかけるのもそのためです。自分自身はそれを解決する手段を持っていますよと。それを相手に悟られず、自分の思っているレールに乗せることができるのが優れた営業マンなのです。
相手に振り回されて疲れないようにする方法
気がつかない間に、相手のレールに乗り自己険悪間に陥ることがないように取れる対策は、あります。思っていることを口に出すことが出来ないヒトでも、ちょっとした勇気で可能に出来るかもしれません。それはズバリ、一度持ち帰ってみるということです。
「僕は不細工だからモテないんだよね」
「ごめんね、遅れちゃって」
といわれたときに、今までだったら
「そんなことないよ。」と答えていたかもしれません。
それを相手の独り言だと認識してみるのです。返事をしないこともあるかもしれません。そして、相手から追加の言葉があるかもしれません。そのとき、アナタが心の底から「そんなことないよ」と感じたときだけその言葉を投げかけましょう。おそらく、少しずつ「そんなことないよ」という言葉は減ってくると思います。相手の言葉を後から振り返ると、自分にとっては「どうでも良いこと」と理解できるからです。
衝動買いを防ぐ方法
ビジネスの手法でもある、疑問を投げかけることは、一度否定してみることで解決します。それいいかもしれない。確かに同じような悩みがあると感じたときに、たまたまだな、本当ですか?と聞いてみる。そうすると、相手は「え?ないですか?」と少しでも自分のペースを崩されます。そして、最終的な手段としてその日に答えを出さないということです。優秀で優良な営業マンは後日の返事でも良いことを伝えてくれます。しかし、契約を急ぐ営業マンはその日のうちの決断を迫ってきます。そのときに、あなたの否定的な一言が営業マンに間を与え自分自身には考える時間を与えてくれます。
問題解決型のストレス解消法のヒトは要注意
問題解決型のストレス解消法のヒトは、相手の論理が間違えていないと感じると、それを盲目的に信じてしまう傾向があります。情動型のストレス解消法のヒトの場合、「なんか面倒だ」「なんか怪しい」と感じたらその時点で、断ることが出来るのが大きな違いです。そこで、1つのルールとして、そのような投げかけがあった場合は「否定的な一言」を投げかけると決めてしまうのです。自分自身の判断を入れないことにより、衝動的な契約を防ぐというのが目的です。
まとめ
自分自身をさげすむことにより、肯定を得ようとする人たちがいますが、その人たちの目的は、あなたを無意識のうちに自分自身のレールの上に載せて、共感を得ようとしているに過ぎません。あなたが気をつかってさげすみを否定してあげれば上げるほど、あなたは気がつかない間に精神的な負担が積み重なり、自己嫌悪に陥ります。それはビジネスの世界でもいえることなので、まずは相手の言うことを独り言だと考え、そして否定の言葉を投げかけてみてください。相手に謝罪したいときは、相手の気持ちを理解し謝罪すること、そして再発防止策をしっかりとしめすこと。それが、情動型でも問題解決型の相手でも、解決することが出来る1つの方法です。
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