画像引用:ハウスキーピング協会
こんにちは、整理収納ソムリエのだーかねです。
私は現在、整理収納に関するコンサルティングと家事代行を事業としており、事業開始にあたり、整理収納アドバイザー1級の資格を取得しました。
整理収納アドバイザーって何?
では、そもそも整理収納アドバイザーとは何でしょうか。
一般社団法人ハウスキーピング協会が作った資格であり、
『片付かない原因や問題点を見つけ出し、モノとのかかわり方を見直すことで根本から問題を解決する、いわば「お片付けのプロフェッショナル」です。』
出典:ユーキャン
よく勘違いされるものに家事代行と断捨離があります。家事代行は読んで字のごとく家事の代行であり、主に日常の掃除や料理をすることになります。
断捨離は、とことんモノを捨てて部屋をスッキリさせ、そうすれば気分が上がって人生前向きになるよ、と言ったものになります。(あくまでもざっくり説明です。)
※断捨離はやましたひでこさんの登録商標です。
整理収納アドバイザーは、上記の通り住人に対するヒアリングを行った上で、ゴールとなる理想の部屋を思い描いてもらい、そのゴールに向けて作業を行っていきます。
掃除だけでなく、モノを捨てるだけでなく、動線を調べて収納を作り直すので、自然と部屋が乱れにくくなります。
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整理収納アドバイザーになるために
では、整理収納アドバイザーを取得するためにはどうしたらいいでしょうか。
ハウスキーピング協会の整理収納アドバイザーの資格を取得することになります。
順番に書いていくと、
1)整理収納アドバイザー2級
2)整理収納アドバイザー1級予備講座
3)整理収納アドバイザー1級1次
4)整理収納アドバイザー1級2次
となります。
なお、内容に関しては、
1)整理収納アドバイザー2級・・・1日講習+試験
2)整理収納アドバイザー準1級認定講座・・・2日間講習
3)整理収納アドバイザー1級1次・・・筆記試験
4)整理収納アドバイザー1級2次・・・プレゼン試験
です。
1)2級に合格しないと1級の受験資格が得られませんが、簡単な試験なのでここで落ちる人はまずいません。
合格率は99%でしょうか。
2)準1級認定講座は試験なし。
3)1級1次はマークシート100問で70点以上で合格、合格率は70〜80%。ここはコツコツ勉強するしかないですね。
4)1級2次はプレゼン20分で70点以上で合格、合格率80〜90%。プレゼンと聞くとかなり驚いてしまう方もいると思いますが、世間一般で行われているプレゼンに比べると正直プレゼンレベルは高くありません。
プレゼン能力よりも、そのプレゼン資料の内容に今まで習った整理収納に関する理論が含まれているかどうかが大切になってきます。
試験の進行は、2次試験受験者が当日になって6〜8人ぐらいのグループを作り(グループ分けは主催者側が実施)、そこに正規の審査員も加わり、その中で発表をします。
そしてプレゼンをする人も自分以外のプレゼンに関しては審査をすることになっています。
あからさまに審査基準がおかしい場合、逆に自分の点数が下がることになるので自然と真剣に評価をすることになります。
1級2次まで合格すると、晴れて整理収納アドバイザー1級となり、「整理収納アドバイザー」を名乗りながら、整理収納に関するビジネスが出来ることになります。
逆の言い方をすれば、1級2次まで合格していない段階では、「整理収納アドバイザー」を名乗りながらビジネスをしてはいけないと言うことになります。
ここで一点、気を付けておいて欲しいのは、この資格は国家資格ではないので、整理収納アドバイザーの資格を取得しなければ、整理収納に関するビジネスをしてはいけないと言うことではありません。
ただ、「整理収納アドバイザー」を名乗るのであれば1級まで取得してからと言う話であって、そもそもそんなことを名乗らなければ資格を一切取得しなくたっていいと言うことです。
ちなみに最後まで合格するためには、
1)整理収納アドバイザー2級・・・23,100円
2)整理収納アドバイザー準1級認定講座・・・35,640円
3)整理収納アドバイザー1級1次・・・10,800円
4)整理収納アドバイザー1級2次・・・12,960円
合計 82,500円(税込)
かかります。
そこそこの値段ですよね。
しかしながら、これは永久資格なので、一度取得すれば更新費はなくずっと保持出来ると言うことになります。
(資格取得者のレベルを維持出来ているかどうかに疑問が残るので、更新をしないと言うことが果たして良いことなのかどうか微妙なところですが。)
取得者はどれだけいる?
2019年5月現在、延べ129,457名
整理収納アドバイザー2級 120,104名
整理収納アドバイザー1級 9,353名
出典:ハウスキーピング協会
まだまだこれだけしかいないんです。
ちなみに、同様に国家資格ではないファイナンシャルプランナーだと、
2018年8月現在、延べ181,297名
CFP 21,728名
AFP 159,569名
出典:日本FP協会
となっています。しかもデータに1年の差が。いかに他の資格と比べると少ないかが分かりますよね。
取得するのはどんな人?
整理収納アドバイザー1級までを取得する方のうち、ほとんどの方が何らかの仕事(不動産、インテリア、etc)をしており、会社命令であったり、知識の幅を増やす為にと言う理由が多いようです。
ですので、整理収納のコンサルとして独立してやっていこうと言う人はごく僅かしかいません。
取得するとどんなメリットが?
整理収納の仕事を本業にするかどうかは別にして、取得するとどのようなメリットがあるでしょうか。
理論的に習い終わったあとなので、家の中でも、お店に行っても、どこに行っても収納に対する見方が以前と変わってきます。
いわゆる”職業病”ですね。
そして意識が変わるので、今までの整理収納方法に違和感をもち、行動も変わってくると思います。
行動が変われば、3つの効果が出ると言われています。
時間・・・どこに何があるかがすぐに分かるので、時短になる。
経済・・・同じモノを何度も買ってしまったり、無駄使いが減るので節約になる。
精神・・・モノがなくなったり、探し回らなければならないと言う不安定さがなくなる。
今までの生活と比較してみて下さい。
モノをしまいやすくなっているので、探し回る時間はなくなるし、買い物に行けば慎重になるので無駄遣いをしなくなるし、部屋が変わればいつでも友達を招待出来るようにもなります。
メリットしかありません。
ここまで変われば、人生も大きく変わり始めていると思いますよ。
本業にするとどのくらい儲かる?
お客さんの家の事情によって広さや量は様々なので、ほとんどの整理収納アドバイザーが時給計算で料金を頂くことにしています。
相場として、5,000円/h。
それに交通費です。
人気のある整理収納アドバイザーなら更に上がります。
1日に何件ものお客さんの自宅に行くことはそうそうありません。
そして、対応してくれるのは主婦の方が多いので、普段の生活に支障がないよう、昼食後〜夕食の準備までの時間で作業をすることが多くなります。
(お客さんが望めばその限りではありません。)
具体的に計算すると、
1日1件14〜17時までの仕事が週5で入り、1年間続いたとすると、
14〜17時=3時間=15,000円
15,000円×5日(1週間)=75,000円
75,000円×4週(1ヶ月)=300,000円
300,000円×12ヶ月(年間)=3,600,000円
になります。
5,000円/hと聞いて高いと感じる方もたまにいます。
しかしながら、年間で計算するとこの額にしかなりません。
もちろん作業をしている時間以外にも、やるべき仕事はたくさんあるので、作業以外の時間を楽していると言う訳ではありません。
だから整理収納のコンサルとして生きて行くにはなかなか厳しいのが現実であり、女性が多いのも自然な流れなのかもしれません。
整理収納の事業で起業する方は、既婚の主婦が圧倒的に多くなっています。
旦那さんの給料があるからやっていけてると言うことでしょうかね。
仕事の依頼が多いのは核家族の家庭であり、それぐらいの規模だとだいたい1日3〜4時間で3〜4日で終了と言ったところでしょうか。
それを踏まえても、上記のような具体的な例で計算したように週5で仕事が入り続けると言うのは極めて難しいですし、季節によっても多少依頼の数に差が出るので(大掃除シーズンが多くなる)、3,600,000円でさえ稼ぐのは難しいと思います。
そしてそれを補うように、セミナーを開催したり、本を出版したり、これから資格の取得を目指す方のための認定講師になったりします。
今後、整理収納に関わる事業をメインとして起業を目指す方は、この辺りを想定しておくとよいと思います。
整理収納ソムリエとは
では私が名乗っている整理収納ソムリエとは何のことでしょうか。
これはオリジナルな肩書きです。
今や世界的に有名になった、こんまりちゃんこと近藤麻理恵さんは片付けコンサルタントと名乗っていますし、芸人でもある小島弘章さんは収納王子コジマジックと名乗っています。
差別化を図るために、他にもオリジナルな肩書きを使用している方はたくさんいます。
最後に
・
他にも資格はたくさんあります。おまけのように後で作られた整理収納アドバイザー3級、整理収納アドバイザー1級の上位資格である整理収納コンサルタント、先ほども書いたように整理収納アドバイザー1級・2級認定講師などなど。
ここは自分の進むべき道に合わせて取得を検討すれば良いと思います。
こんな感じで何となくの全体像は分かりましたでしょうか。
もしもこの資格の取得を検討している方がいれば、参考にしてみて下さい。
ちなみに、整理収納アドバイザー2級の授業で使われている公式テキストはこちら。
2級を受講しなくても、読んでとても勉強になるので、整理収納に関して興味がある方は購入を検討してみてはいかがでしょうか。
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